宮川内科・胃腸科医院
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Dr宮川の注目コーナー

  狭心症について@
狭心症とは、心臓が活動するのに十分な血液量を心臓の筋肉に供給できない状態を言います。各種虚血性心疾患の1つで、動脈硬化などにより心筋(心臓の筋肉)に血液を送る冠状動脈が詰まりかけている、あるいは血管のけいれんによって一時的に狭窄(細くなって)して、血流の流れが悪くなった(虚血)状態です。
心筋障害は一過性で、心筋の壊死を残さないのが、同じ虚血性心疾患である心筋梗塞との大きな違いです。
狭心症は発作の条件によって1.安定性狭心症(労作性狭心症)2.冠攣縮性狭心症(異型)3.不安定狭心症の3つに分けられます。
1:安定性狭心症
労作時のみ(一過性)に起きる心筋虚血であり、発作出現の仕方が安定しているという特徴があります。
2:冠攣縮性狭心症
冠動脈の一過性の過剰収縮(攣縮)での心筋虚血であり、安静時(夜間から早朝)に多くみられます。
3:不安定狭心症
狭心症発作が頻回に、労作時だけでなく安静時にも起こり、冠動脈が急速に狭窄していることが考えられ、心筋梗塞誘発の恐れがあるため早急な対処が必要です。
狭心症と言っても上記のように違いがあり、症状や原因によって、検査・治療も異なります。
狭心症の症状
症状としては、主に胸痛が挙げられます。前胸部の胸にしめつれられたような圧迫感のある痛みや、左肩や上腕、あご、歯、首、喉などへの痛みとして感じられる放散痛も認められます。狭心症では心臓から離れた場所(左側上半身)にも症状が出ることが少なくないので、痛みを感じる場所をしっかり伝えることも診断の上で大切な情報となります。これは実際にその部分が痛むのではなく、心臓の痛みが脳に伝わる際に、他の神経に痛みの刺激がうつってしまい起こる現象です。痛みの継続時間は心筋梗塞に比べて短く5~15分ほどで、安定性狭心症(労作性狭心症)の場合は安静にしてると症状が軽減します。労作時、安静時を問わず20分以上続く強い胸痛や冷や汗、嘔気などを伴う場合は心臓の血管が詰まっているか、狭くなっている可能性があります。そのままだと心筋が壊死してしまい、心筋梗塞となることもあります。また糖尿病の方は、痛みを感じにくくなっている場合があるので、少しでも違和感を覚えたら早めの受診が大切です。
狭心症の検査
1.心電図検査2.運動負荷心電図3.ホルター心電図4.心臓超音波検査5.血液検査6.冠動脈造影検査(カテーテル)などがあります。
狭心症の治療
1.薬物治療2.カテーテル治療3.冠動脈バイパス移植術があります。



(2023年11月15日)

  狭心症についてA
狭心症の予防方法
狭心症のリスクとして、1.高血圧2.脂質異常3.糖尿病4.喫煙5.家族歴6.肥満があります。
それらの効果的な予防策として、
1.高血圧予防のため、塩分を控えた食事や野菜や果物の意識的な摂取、節酒を行う。
2.脂質異常予防のため、タンパク質は肉類より、魚類や大豆製品で摂取する。食物繊維を多く含む野菜を食べる。量は控え、質の良い油を摂取しましょう。
3.糖尿病の予防・改善は、自分の摂取カロリーを把握して、バランスの良い規則正しい食生活を実践しましょう。
4.喫煙は量・ペースを減らしていき、できるだけ禁煙を心がけましょう。
5.家族歴(近親者の健康情報)がわかると、どのような遺伝的疾患があるのか、同じような生活環境でどのような病気になっているかを把握できます。
6.肥満改善のために、食事は腹八分目を意識し、継続した運動(有酸素運動)を行うことが大切です。
上記以外にも、睡眠時間の確保、朝食を食べ間食を控える、夜遅く寝る前に食べないなど、全部をすぐ行うのではなく、できることから少しずつ始めて、自分の生活習慣に無理なく取り入れていくことが大切です。


(2023年11月15日)

  冬に流行する感染症@
冬に流行する感染症と聞いてインフルエンザをイメージする方が多いと思いますが、その他にもさまざまな感染症があります。

 <インフルエンザウイルス感染症>
インフルエンザウイルスによって生じる感染症です。通常の風邪に比べて全身症状が強く出やすいことが特徴です。

症状:38度以上の発熱、頭痛、咳嗽、咽頭痛、鼻汁、筋肉痛、関節痛。免疫力のおちている人、こどもや高齢者の人は重症化して肺炎や脳炎を引き起こすことがあります。
潜伏期間:1〜3日
感染経路:飛沫感染、接触感染
治療:抗インフルエンザ薬の使用。対症療法。

<RSウイルス>
RSウイルスによって生じる感染症です。上下気道感染を引き起こす代表的ウイルスです。感染力が強く免疫ができにくいため繰り返し感染しますが、年齢が上がるにしたがって徐々に免疫ができて症状が軽くなります。

症状:発熱、鼻汁、咳嗽、喘鳴(ゼーゼー、ヒューヒュー)呼吸困難、乳児早期(6か月未満)では、細気管支炎や肺炎にまで進むこともあります。
潜伏期間:2〜7日(通常4〜5日)
感染経路:飛沫感染、接触感染
治療:対症療法

<マイコプラズマ感染症>
マイコプラズマ・ニューモニアという病原体が原因になる感染症です。
症状:発熱で発症、咳嗽が出てきて徐々に悪化していくのが典型的な経過。始めは乾いた咳で徐々に痰がからんだ咳になっていきます。肺炎をおこしたり喘息の発作を招いたりします。
潜伏期間:2〜3週間
感染経路:飛沫感染
治療:マクロライド系抗生物質を使用。

<溶連菌咽頭炎>
A群β溶血性連鎖球菌による感染症です。

症状:突然の咽頭痛、発熱、頭痛、食欲不振、嘔吐、喉が赤くなり、舌に小さな発疹ができることが多く(いちご舌)、唇や口の中も真っ赤になります。首のリンパ節が腫れて痛むこともあります。
潜伏期間:2〜4日
感染経路:飛沫感染、経口感染
治療:ペニシリン系の抗生物質が用いられることが多いですが、セフェム系の抗生物質も有効です。

<感染性胃腸炎(ノロウイルス)>
急性胃腸炎を起こす。

症状:激しい嘔吐や下痢、人によっては発熱、頭痛を伴います。
潜伏期間:1〜2日
感染経路:経口感染、接触感染
治療:対症療法。下痢症状などにより脱水症状が生じる場合があります。嘔吐症状がおさまったら少しずつ水分を補給し、安静にしましょう。


(2023年12月14日)

  冬に流行する感染症A
<アデノウィルス感染症>
アデノウィルスの型は50種類以上も存在すると言われ、プール熱、夏風邪とも呼ばれることがある咽頭部や結膜などの症状を特徴とする感染症です。7〜8月に感染者が最も多くなる傾向にありますが最近は冬季にも流行がみらます。
症状:咽頭炎、結膜炎、発熱、鼻汁、鼻づまり、腹痛、嘔吐、下痢
潜伏期間:5〜7日型によっては2週間ほど潜伏するような種類もあります。
感染経路:飛沫感染、接触感染。

<扁桃炎>
扁桃炎とは、下の付け根の両サイドにある、こぶのようなもので、ウイルスや細菌などの病原菌から体を守る免疫の役割を果たしています。扁桃腺が腫れる原因は、空気中の病原菌が鼻や喉、扁桃腺に付着することがほとんどで、その扁桃腺に付着した病原菌が増えると炎症を起こします。これが扁桃腺が腫れる原因となっています。
症状:風邪よりも長引いている熱や咳、喉が赤く腫れイガイガする。食べ物、飲み物が飲み込みづらいなどがあげられます。また扁桃腺により起こる病気は、急性扁桃炎、慢性扁桃炎の二つがあります。

急性扁桃炎:38〜40度近くの高熱を伴い、喉の痛み、赤く腫れて食べ物や唾液まで飲み込めなくなるほど辛くなる場合があります。高熱による頭痛、関節痛、悪寒、さらに首のリンパが腫れ耳  まで痛くなることもあります。

慢性扁桃炎:症状は、ほぼ急性扁桃炎と似ていますが、それを一年に4回以上繰り返すと慢性扁桃炎と呼ばれます。急性扁桃炎と違うのが、高熱が出ないことです。症状は倦怠感や微熱、喉の痛みも異物感がある程度です。しかし、慢性化すると薬で改善できず、さらに繰り返す可能性が高くなります。手術が必要になる場合あります。

扁桃炎は細菌、ウイルスによって感染するため、予防法は、うがい、手洗い、十分な休息と疲労やストレスのない生活、免疫力を高める食事を取る。
(食事はビタミンCやビタミンEを多く含む果物や野菜や発酵食品、キノコ類、はちみつなど)
扁桃炎、風邪、インフルエンザなどの感染症にかかり易い人は免疫力の低下が考えられます。食品や食物繊維など毎日欠かさず取り入れ腸内環境を整えることをお勧めします。
扁桃炎は初期症状が風邪に似ているため、悪化するまで気づかないことがほとんどです。体力が低下した時、睡眠不足、疲れ、ストレスの過多などが扁桃炎を起こしやすくなりますので体調管理には注意して下さい。
体調が優れないことがございましたらお気軽にご相談下さい。


(2023年12月14日)

  シックデイについて
糖尿病患者さんが発熱、下痢、嘔吐、食欲不振などのために食事がとれず、血糖値が乱れやすくなった状態をシックデイ(sick day、病気の日)といいます。
シックデイでは、日頃の血糖マネジメントが良好でも、大きな怪我や強い精神的なストレスの状態になると血糖のコントロールが不安定になりやすく、重症の急性合併症(糖尿病性ケトアシドーシスや高血糖高浸透圧症候群など)に進展してしまう可能性があります。また、通常の食事ができない時に、いつも通りに薬を飲んだり注射をしたりすると、低血糖を起こすことがあります。糖尿病患者さんは、風邪や下痢など日常的にかかることが多い病気でも注意が必要です。

 シックデイ時にはコルチゾールやカテコラミンなどのストレスホルモンの分泌が促進します。ストレスホルモンは急性期における体の障害の防御に役立つ面がある一方で、インスリンの働きを弱めるため血糖値が上昇します。糖尿病でなければ血糖の上昇に応じてインスリンの分泌が増えるものの、糖尿病の患者さんではそれが不十分であるため血糖値が高くなります。その反対に、シックデイ時には食欲が低下していつものように食べられないことが多い為、いつも通りに薬を服用したり、注射をすると低血糖が起きてしまいます。
シックデイ時の家庭での対応
(1)体力の消耗を防ぎ、病気に対する抵抗力を保つために安静と保温に努めて下さい。
(2)可能な限り水分、炭水化物を摂取して下さい。
 水分は1日約1500mL必要ですが、水の他に電解質の補給も兼ねて味噌汁、野菜 スープ、果物ジュース、スポーツドリンク、経口補水液などで補給して下さい。糖質の多い清涼飲料水や糖質入りスポーツドリンクはとりすぎず、消化管に悪影響を及ぼす恐れのある牛乳や炭酸飲料は避けて下さい。お粥やうどんなどの消化の良い炭水化物を摂取して絶食状態にならないようにして下さい。
(3)病状の把握に努め、受診または主治医に相談して下さい。
体温、血圧、脈拍、体重、食事量、自覚症状の有無を自己チェックして下さい。急激な体重減少は、脱水が起きている可能性が疑われ要注意です。血糖の自己測定が可能でしたら測定してください。
(4)インスリン療法をしている方は、たとえ食事を取れなくても自己判断でインスリン注射を中止してはいけません。食事量や血糖値、インスリン製剤や使用量によって対応が異なるので速やかに主治医と相談して下さい。
以下の場合には速やかに医療機関を受診してください。
1.高熱が続いたり、消化器症状(腹痛、嘔気・嘔吐、下痢など)が強いとき
2.24時間以上にわたって経口摂取ができない、または著しく少ないとき
3.血糖値350mg/dL以上が続くとき
4.治療薬の対応が分からないとき
5.意識状態の悪化が見られるとき
一日も早く普段の生活に戻って、より良い血糖コントロールを目指すためにも、主治医の先生と相談しながら、シックデイをできるだけ短期間で乗り切りましょう。


(2024年2月13日)

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